はじめに
デザインを見て「好き」「良い」と感じても、いざ言葉にしようとすると詰まることはありませんか? 私自身、デザイン制作をする際にリファレンスを集めても「どの要素がどんな印象をつくっているのか」を捉えきれず、うまくデザインに落とし込めずに手が止まることがありました。 成果物の品質を安定させて再現性を高めるには、判断の根拠を自分の言葉で説明できる状態が大事だと感じています。 そこで以前セミナーで教わった「好きなデザインを見て言語化するワーク」を試してみました。
言語化ワークとは
やることはシンプルで、デザインを見て、感情→要素→理由の順に分解していく練習です。
私がやった手順は以下です。
- 1.
好きなデザインを探す
- 2.
直感でどう感じたかを言語化(感情を言葉にする。分析しない) 例)儚い 暖かい
- 3.
印象を作っている要素を言語化 例)儚さはこの余白からきている
- 4.
要素はなぜその感情を引き出したのか言語化(特定した要素がどう料理されているか) 例)余白の広さ、不均一さから儚さを感じた、ざらざらした質感から温かみを感じた
- 5.
その感情になる過去の体験や自身の知見を言語化 例)余白が多いと高級感を感じるのは美術館や高級旅館など空間を贅沢に使う場所での体験が記憶にあるから ※こちらの言語化ワークはNOT DESIGN SCHOOLさんのセミナーで紹介されていたやり方をもとにしています。
myルール(ゆるめ)
- 対象:自分が好きなデザイン(ポスター・バナーなど)
- 記録:画像+短いメモ(第一印象/要素/理由)
- 時間:10分くらい(長くやりすぎない)
自分が好きなデザインでおこなうことで無理なく楽しく続けられることができました。
毎日きっちりではないですが、気づいた時にやってみる形でも十分学びがありました。
引用元:立川吉笑オフィシャルブログ
言語化ワークをやってみて感じた変化
デザインを“要素で分解するクセ”がついた
言語化ワークをやってから、街中でデザインを見た時に「なんか良い/なんか違う」で終わらず、自然と要素に分解して考えるクセがつきました。
たとえばポスターでも、「配色が落ち着いているから安心感がある」「余白が広いから上品に見える」「文字の強弱がはっきりしているから一瞬で読める」のように、印象と要素がセットで見えるようになった感覚があります。
“見る”が“観察する”に変わる感じで、デザインを学ぶ時間が日常に増えました。
アウトプットの根拠を言葉で説明しやすくなった
以前は「こっちの方が良いと思う」で止まっていたのが、「情報の優先順位をはっきりさせたいから」「視線誘導を作りたいから」「トーンを合わせて信頼感を出したいから」など、意図を添えて説明できる場面が増えました。
自分の中で判断基準が少し言葉になってきたことで、レビューやすり合わせの場でも会話がスムーズになりやすいと感じています。
アイデアの蓄積の場所ができた
言語化ワークをやってみて地味に良かったのが、単純にアイデアのストックが増えたことです。
好きなデザインを「なんとなく眺める」だけじゃなく、ピックアップして細かく見て、印象の理由まで分解する。これを繰り返すことで、「いつかこういう雰囲気のデザインを作る時に、この表現を使ってみたいな」と思えるネタが、少しずつ自分の中に溜まっていきました。
「好き」の解像度が上がった
“好き”の理由が具体的になりました!
以前は「この雰囲気が好き」で終わっていたのが、「文字の余白の取り方」「配色の温度感」「情報の強弱」「モチーフの置き方」など、好きの根拠を要素として拾えるようになりました。
また、記録を並べてみると「自分はこういう方向性に惹かれやすい」という傾向が見えてきました。
ちなみに私はキーカラーが効いている・コントラスト強めデザインが好きなことを再認識。
思い返してみると幼少期に見ていたアニメ(ミッフィーやテレタビーズパワーパフガールズなどなど)や絵本、家にあった雑誌(マッシュ)の影響も大きいことに気がつきました。
引用元:Pinterest
まとめ
デザインの言語化に限らず「言語化する力」そのものが、AIの時代でもますます重要になっていると感じます。AIのアウトプットに対して「なんか違う」と思ったとき、どこがどう違うのかを言葉にできれば、こちらの指示も具体的になって、結果的により質の高いアウトプットにつなげられると思います。 今回のように気軽にできるワークは、これからも無理のない範囲で続けていきたいです!
よかったらみなさんも、まずは好きなデザインを1つ選んで、ぜひ試してみてください。







