公開日:2026.05.01

最終更新日:2026.05.01

リブランディングとは?意味・進め方・成功事例・失敗しないポイントを解説

  • マーケティング
CEO
山田翔大(やまだ しょうた)

企業を取り巻く市場や顧客の価値観が変わるなかで、これまでのブランドイメージが今の事業や強みと合わなくなることがあります。そのズレを見直し、企業や商品が持つ価値をあらためて伝え直す取り組みが「リブランディング」です。リブランディングではただ見た目を変えるだけではなく、理念や事業の方向性、社内外への伝え方まで含めて見直すことが重要になります。この記事では、リブランディングの意味や目的、進め方、成功のポイント、事例まで順を追って解説します。

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目次

リブランディングとは

まずは、リブランディングの意味や、似た言葉との違いについて解説します。

リブランディングの意味

リブランディングとは、企業や商品、サービスのブランド価値を見直し、時代や市場に合う形へ再定義する取り組みです。単にロゴやデザインを変えるだけではなく、企業理念、提供価値、顧客との関係性まで含めて再構築する点に特徴があります。既存のブランドを完全に捨てるのではなく、これまで培ってきた信頼や強みを生かしながら、今の顧客や社会に伝わる形へ更新していく考え方といえるでしょう。企業の成長段階や環境変化に応じて、ブランドの意味を磨き直す活動ともいえます。

ブランディングとの違い

ブランディングは、企業や商品がどのような価値を持ち、どのように認識されたいかを形づくっていく活動全般を指します。一方でリブランディングは、すでに存在するブランドを見直し、再設計する取り組みです。つまり、新しくブランドを築くのがブランディングであり、既存ブランドを時代や事業の変化に合わせて更新するのがリブランディングといえます。両者は別物というより連続した関係にあり、ブランドを育て続ける過程で必要に応じて見直しを行うのがリブランディングです。

リニューアルとの違い

リニューアルは、商品パッケージやWebサイト、店舗デザインなどの見た目や機能を新しくする施策を指すことが多く、対象が部分的なケースも少なくありません。これに対してリブランディングは、見た目の変更にとどまらず、企業が何を大切にし、誰にどんな価値を届けるのかまで見直す取り組みです。そのため、ロゴ変更だけではリブランディングとは言い切れず、理念や戦略、顧客体験まで一貫して変わっているかが大切になります。外側の改修だけでなく、中身の再定義まで含む点が大きな違いです。

リブランディングの目的・メリット

ここでは、リブランディングに取り組む主な目的とメリットについて解説します。

市場競争力を高められる

市場に似た商品やサービスが増えると、機能や価格だけでは差が伝わりにくくなります。そのときに重要になるのが、なぜ自社が選ばれるのかを明確に伝えることです。リブランディングによって提供価値や独自性を言語化できれば、競合との違いが見えやすくなり、顧客の比較検討でも優位に立ちやすくなります。とくに事業内容が広がった企業や、従来の印象と現在の実態にズレがある企業では、ブランドの再定義が競争力の底上げにつながるでしょう。

顧客ロイヤリティの向上につながる

ブランドの意味や約束が明確になると、顧客はその企業や商品を選ぶ理由を持ちやすくなります。単に認知されるだけでなく、この会社だから利用したい、この商品に共感できると思ってもらえれば、継続利用や再購入にもつながりやすくなります。さらに、ブランドメッセージと実際の体験が一致していれば、信頼感も育ちやすいはずです。価格や利便性だけで比較されにくくなり、長く支持される関係を築きやすくなる点は大きな利点といえます。

社員の共通認識が生まれ組織活性化につながる

リブランディングは社外向けの施策と思われがちですが、実際には社内への効果も小さくありません。企業がどこへ向かい、何を大切にするのかが明確になることで、社員の判断軸がそろいやすくなるためです。部署ごとに発信や対応がばらついていた企業でも、共通の方向性ができれば連携しやすくなります。また、自社の存在意義に納得感を持てれば、日々の仕事に意味を見いだしやすくなるでしょう。採用や定着の面でも、良い影響が期待できます。

マーケティングや営業活動の効率が上がる

ブランドの軸が定まっていない企業では、広告、営業資料、Webサイト、SNSなどで伝える内容がばらつきやすく、施策ごとの力が分散しがちです。リブランディングを通じて誰に何を伝えるのかが明確になれば、各施策の方向性をそろえやすくなります。訴求ポイントのブレが減ることで、見込み顧客にも価値が伝わりやすくなり、営業現場でも説明しやすくなるはずです。社内外のコミュニケーションに統一感が出ることは、運用面でも大きなメリットでしょう。

リブランディングを検討すべき兆候・タイミング

ここでは、リブランディングを検討しやすい兆候や実施のタイミングについて解説します。

売上や認知はあるのに選ばれる理由が弱い

一定の売上や知名度があっても、なぜ自社が選ばれているのかが曖昧なままだと、競合との差が伝わりにくくなります。比較の軸が価格や機能だけになると、似た商品やサービスが出てきた際に埋もれやすくなるため注意が必要です。このような状態では、企業や商品の本来の魅力が十分に言語化されていない可能性があります。認知はあるのに指名されにくい、紹介につながりにくいと感じるなら、ブランドの意味や約束を見直す良い機会でしょう。

顧客が抱くイメージと実態にズレがある

企業がすでに変化しているにもかかわらず、顧客の印象が昔のまま止まっているケースは少なくありません。たとえば、低価格の会社と思われているが実際には高付加価値へ移行している、若者向けの印象が強いが今は幅広い層に展開している、といったズレです。このズレが大きいほど、本来届けたい相手に価値が伝わりにくくなります。自社の現在地と市場からの見え方に差を感じるなら、発信の土台そのものを見直す時期といえます。

経営体制の変更や周年など大きな節目を迎えた

経営者の交代や創業周年、上場、合併などの節目は、企業の方向性をあらためて示しやすいタイミングです。社内外の注目が集まりやすいため、単なる記念施策で終わらせず、今後の価値提供をどう伝えるかまで考えると意味のある取り組みになります。とくに経営方針が変わる場面では、従来のブランド表現が新しい戦略に合わなくなることもあります。変化を自然に受け入れてもらうためにも、節目を機にブランドを見直す意義は大きいはずです。

海外展開や新市場参入を進めたい

新しい市場へ進出する際、既存のブランドがそのまま通用するとは限りません。国内では伝わっていた強みが別の地域では理解されにくかったり、名称やデザイン、メッセージが新しい顧客層に合わなかったりすることもあります。そのまま展開すると、本来の価値が正しく伝わらないおそれがあります。海外展開や新市場参入は、単に販路を広げるだけでなく、誰にどう見られたいかを再定義する局面でもあります。新たな成長を目指すなら、ブランドの再設計は欠かせません。

採用や社内エンゲージメントに課題が出ている

事業は続いていても、採用で魅力が伝わりにくい、社員の一体感が薄いといった課題が出ているなら、ブランドの伝え方が今の組織に合っていない可能性があります。企業の存在意義や目指す方向が見えにくいと、求職者にも社員にも魅力が伝わりにくくなるためです。とくに成長に伴って事業内容が複雑になった企業では、社内外で会社の説明がぶれやすくなります。採用力や定着率を高めたい場面でも、リブランディングは有効な選択肢になるでしょう。

リブランディングで見直す主な要素

ここでは、リブランディングの際に見直すことが多い主な要素について解説します。

理念・パーパス・MVV

リブランディングでは、まず企業が何のために存在し、どのような未来を目指すのかを見直すことが重要です。理念やパーパス、MVVが曖昧なままだと、発信する言葉や施策に一貫性が出にくくなります。反対に、この部分が明確になると、ブランドの土台が定まり、社内外へ伝える内容もぶれにくくなるはずです。見た目の変更だけでは長続きしにくいため、まずは企業の核となる考え方を言葉にし直すことが欠かせません。

社名・ロゴ・タグラインなどのブランドアイデンティティ

企業名やロゴ、タグラインは、ブランドの印象を左右する代表的な要素です。事業内容や目指す方向が変わったのに、これらの表現が過去のままだと、社外に伝わる印象との間にズレが生まれやすくなります。そのため、ブランドの再定義に合わせて名称やデザイン、言葉を見直すケースは少なくありません。ただし、知名度や既存顧客との関係にも影響するため、変える範囲は慎重に判断する必要があります。印象だけでなく、意味の一貫性まで意識した検討が大切でしょう。

商品・サービス・ターゲット設定

ブランドを見直す際は、何を誰に届けるのかも再確認する必要があります。以前は有効だった商品構成や訴求内容が、今の市場や顧客層に合わなくなっていることもあるためです。新規事業が増えた企業では、ブランド全体の見え方が分散し、強みが伝わりにくくなる場合もあります。そこで、主力となる商品やサービス、優先すべきターゲットを明確にし、ブランドとの結び付きを見直すことが重要になります。価値を届ける相手が定まると、発信内容にも説得力が増します。

デザイン・ビジュアル・トーン&マナー

ブランドの印象は、ロゴだけでなく色使いや書体、写真の雰囲気、文章の語り口など複数の要素で形づくられます。これらがばらばらだと、どれだけ良い理念を掲げても、受け手には統一感のない印象を与えかねません。そのため、リブランディングではビジュアル面だけでなく、どのような口調で伝えるかまで見直すことが大切です。見た目とメッセージの雰囲気がそろうことで、ブランドの世界観が伝わりやすくなります。

Webサイト・SNS・パンフレットなどの接点設計

ブランドは、顧客との接点を通じて具体的に認識されます。どれほど理念やロゴを見直しても、WebサイトやSNS、営業資料、パンフレットなどの表現が古いままだと、新しいブランド像は十分に伝わりません。とくに複数の媒体を使っている企業では、媒体ごとに表現がずれていることも多く、印象の分散につながります。リブランディングでは、各接点で何をどう伝えるかをそろえ、統一感のある体験へつなげる視点が必要です。

顧客体験やUI/UX・店舗体験

ブランドは言葉やデザインだけでなく、実際に利用したときの体験によって強く印象づけられます。たとえば、Webサイトが使いにくい、店舗の接客がブランドメッセージと合っていないといった状態では、発信内容と体験にズレが生じます。そのズレは、信頼の低下にもつながりかねません。そこで、UIやUX、店舗での接客、購入後のフォローなど、顧客が実際に感じる体験まで見直すことが大切になります。ブランド価値を本当に伝えるには、体験面の更新も不可欠でしょう。

リブランディングの進め方

ここでは、リブランディングを進める際の流れについて解説します。

ステップ1:目的を定めて推進体制を整える

リブランディングを始める際は、まず何のために取り組むのかを明確にすることが大切です。認知拡大を目指すのか、採用強化を進めたいのか、新市場への展開を見据えるのかによって、見直す内容は変わります。目的が曖昧なまま進めると、途中で判断がぶれやすくなります。あわせて、経営層だけでなく関係部署も巻き込んだ推進体制を整えることで、施策が現場と切り離されにくくなるでしょう。

ステップ2:現状分析を行い課題を明確にする

次に必要なのは、現在のブランドがどのように見られているかを把握することです。社内の認識だけで進めるのではなく、顧客や取引先、市場の見え方まで確認する必要があります。自社が伝えたい価値と、実際に受け取られている印象に差があれば、その差こそが見直しの対象になります。また、競合との違いや、自社の強みが埋もれていないかを確認することも重要です。

ステップ3:ターゲットとブランド戦略を再設計する

現状を把握したら、次は誰にどのような価値を届けるのかを定め直します。ここで大切なのは、広く受け入れられそうな表現を選ぶことではなく、自社が本当に届けたい相手に対して、どんな存在でありたいかを明確にすることです。ターゲットが変われば、伝えるべき価値や言葉の選び方も変わります。あわせて、競合とどう違いを打ち出すのか、ブランドとしてどの位置を目指すのかも考える必要があります。この段階で戦略の軸を固めておくことが重要です。

ステップ4:ブランド要素を具体的に刷新する

戦略が固まったら、それを目に見える形へ落とし込んでいきます。たとえば、理念やメッセージの表現を磨き直し、必要に応じてロゴやデザイン、Webサイト、営業資料などを更新します。このとき大切なのは、見た目だけを新しくするのではなく、定めたブランドの方向性と結び付いた形で各要素を変えることです。接点ごとに表現がずれると、受け手に与える印象が分散してしまいます。ひとつひとつの変更を、同じ軸のもとで進める視点が欠かせません。

ステップ5:社内外に浸透させる

リブランディングは、発表した時点で終わりではありません。むしろ重要なのは、その内容が社内外にきちんと浸透するかどうかです。社内では、社員が新しいブランドの意味を理解し、自分の言葉で説明できる状態を目指す必要があります。社外に対しても、変更点だけを伝えるのではなく、なぜ見直したのか、どんな価値を届けたいのかまで丁寧に発信することが大切です。伝達不足のままだと誤解や違和感が生じやすく、せっかくの取り組みが伝わりにくくなります。

ステップ6:KPIを設定して効果検証と改善を行う

リブランディングは、実施後の反応を見ながら調整していくことも重要です。認知度の変化、問い合わせ数、採用応募数、サイト指標、顧客の反応など、目的に応じた指標を設定し、効果を確認していく必要があります。見直し直後にすべてが大きく変わるとは限りませんが、定点で振り返ることで改善の方向は見えやすくなります。また、想定と異なる受け止められ方をした場合にも、早めに手を打ちやすくなるでしょう。

リブランディングを成功させるポイント

ここでは、リブランディングを成功へ近づけるために意識したいポイントについて解説します。

既存の強みやファンに配慮して進める

新しさを打ち出したいあまり、これまで支持されてきた理由まで切り離してしまうと、既存顧客に違和感を与えやすくなります。長く積み重ねてきた信頼や親しみは、ブランドにとって大きな資産です。そのため、変える部分と残す部分を見極めながら進めることが大切になります。今ある魅力を土台にしたうえで更新していくことで、新規顧客への訴求と既存顧客への納得感を両立しやすくなるでしょう。

ブランド全体の一貫性を保つ

リブランディングでは、理念、ロゴ、コピー、Webサイト、営業資料、SNSなど、複数の要素が同時に動くことがあります。その際に重要なのが、どの接点でも伝わる印象や価値がそろっていることです。一部だけ新しくなっていても、他の接点が従来のままだと、受け手にはちぐはぐな印象が残ります。見た目とメッセージ、社内の理解と社外向け発信が同じ方向を向いているかを確認しながら進めることが欠かせません。

ステークホルダーと丁寧にコミュニケーションを取る

ブランドの見直しは、顧客だけでなく社員、取引先、株主、採用候補者など幅広い関係者に影響します。そのため、変更内容だけを一方的に伝えるのではなく、なぜ今見直すのか、どのような価値を目指すのかまで丁寧に説明することが大切です。説明が不十分だと、誤解や不安が広がりやすくなります。社内外の関係者に納得感を持って受け止めてもらうことで、新しいブランドが浸透しやすくなるはずです。

短期で終わらせず中長期視点で取り組む

リブランディングは、発表した直後にすべての評価が変わるものではありません。新しいブランドが浸透し、顧客や社内に定着するまでには一定の時間がかかります。短期的な反応だけで良し悪しを判断すると、方向を見失いやすくなるおそれがあります。だからこそ、あらかじめ中長期の視点で計画を立て、継続的に発信や改善を行うことが大切です。一度の刷新で完結する施策ではなく、育てていく意識を持つことで、ブランド価値はより強くなっていきます。

必要に応じて外部パートナーを活用する

リブランディングは、経営、マーケティング、デザイン、広報、採用など多くの観点が関わる取り組みです。社内だけで進められる場合もありますが、客観的な視点が不足したり、実務負荷が偏ったりすることもあります。そのため、必要に応じて外部の支援会社や専門家を活用することも有効です。第三者の視点が入ることで、自社では見えにくかった課題や強みに気づけることもあるでしょう。自社だけで抱え込まず、適切な協力体制をつくることも成功につながります。

リブランディングでよくある失敗と注意点

ここでは、リブランディングで起こりやすい失敗と注意点について解説します。

目的が曖昧なまま進めてしまう

リブランディングを行うこと自体が目的になってしまうと、施策全体が空回りしやすくなります。認知拡大を目指すのか、採用力を高めたいのか、既存の印象を変えたいのかによって、見直すべき内容は大きく変わるためです。目的がはっきりしないまま進めると、ロゴ変更やサイト改修などの個別施策がばらばらになり、社内でも判断基準がそろいません。何を変えたくて、どのような状態を目指すのかを最初に明確にしておくことが、失敗を防ぐうえで欠かせないでしょう。

見た目だけ変えて中身が伴わない

ロゴやデザインを新しくすると、変化がわかりやすいため手応えを感じやすいものです。ただし、理念や提供価値、顧客体験が従来のままであれば、受け手には表面的な変更に見えてしまいます。見た目の印象と実際のサービス内容に差があると、期待とのずれが生まれ、かえって不信感につながることもあります。リブランディングでは、外側の表現だけでなく、企業として何を届けるのかまで見直すことが重要です。

社内浸透が不十分で現場に定着しない

新しいブランドの方向性を決めても、社員がその意味を理解していなければ、日々の業務や顧客対応には反映されにくくなります。たとえば、経営層だけが意図を把握していても、営業や採用、カスタマーサポートの現場で従来通りの説明が続けば、社外には変化が伝わりません。社内浸透が弱い状態では、ブランドの一貫性も崩れやすくなります。新しいメッセージや考え方を共有し、社員が自分の言葉で説明できる状態まで持っていくことが、定着のためには重要です。

顧客や取引先への説明不足で混乱を招く

ブランドを見直す際には、社内だけでなく社外の関係者にも丁寧な説明が必要です。社名変更やロゴ刷新のようにわかりやすい変化がある場合でも、なぜ変えるのかが伝わっていなければ、戸惑いや誤解が生じやすくなります。とくに既存顧客や取引先は、これまで築いてきた関係がどう変わるのかを気にするものです。変更内容だけを告知するのではなく、背景や今後の価値提供まで含めて伝えることで、不安を抑えやすくなります。

効果測定をせず改善につなげられない

リブランディングは実施して終わりではなく、その後の反応を見ながら磨いていくことが大切です。にもかかわらず、発表後の数値や反応を追わないままだと、何がうまくいき、どこに課題があるのかが見えません。認知、問い合わせ、応募数、サイト回遊、顧客の声など、目的に応じた指標を確認することで、次に手を入れるべき点がわかりやすくなります。変化の効果を確かめずに放置すると、せっかくの施策が一過性で終わりかねません。実施後の検証まで見据えることが重要です。

リブランディングの成功事例

ここでは、リブランディングの参考になる代表的な企業事例について解説します。

LIFULL

LIFULLは、2017年4月に社名をネクストからLIFULLへ変更し、主力サービスのHOME'SもLIFULL HOME'Sへ改称しました。あわせて、各サービスをLIFULLブランドへ統合し、不動産情報企業の印象にとどまらず、住まい以外の社会課題にも向き合う企業像を打ち出しています。本社移転とオフィス刷新も同時に進めており、名称変更だけでなく、ブランドの見え方全体を更新した事例といえるでしょう。

参考:LIFULL「2017年 年頭のご挨拶

よーじや

よーじやは、2025年にリブランディングを実施し、1965年から使われてきたロゴマークを60年ぶりに刷新しました。新たに、みんなが喜ぶ京都にするをコーポレートスローガンとして掲げ、土産店の印象から、日常的に親しまれる店への転換を打ち出しています。さらに、あぶらとり紙の表紙で親しまれてきたよじこをコーポレートキャラクター化し、店頭サインや雑貨展開にも反映しました。伝統的な資産を残しながら、見せ方とブランドの役割を広げた事例です。

参考:よーじや「60 年前に誕生したロゴマークを刷新 「みんなが喜ぶ京都にする」を掲げてリブランディング 『おみやげの店』から『おなじみの店』へ あぶらとり紙の表紙「よじこ」をコーポレートキャラクターに

コクヨ

コクヨは、長期ビジョンCCC2030のもとで、自社の役割を文具メーカーにとどまらないWORK & LIFE STYLE Companyへと再定義しています。公式サイトでは、好奇心を人生にというメッセージや、ヨコクという独自のブランド表現を通じて、文具や家具だけでなく、働く、学ぶ、暮らすを広く支える企業像を発信しています。会社全体の社名変更のような大きな刷新ではないものの、事業領域の見せ方やブランドメッセージを更新し、企業の印象を広げている点が特徴です。

参考:コクヨ「<「コクヨ リブランディング発表会」イベントレポート> 120 周年を機に新コーポレートアイデンティティを披露 コーポレートメッセージ『好奇⼼を⼈⽣に』に合わせた映画を公開

UB Ventures

UB Venturesは、ユーザベースグループに属するベンチャーキャピタルで、サブスクリプションビジネスに特化したスタートアップ投資を行っています。2020年4月にはリブランディングを実施し、ロゴやシンボルマーク、ステートメントに加え、投資哲学を表す UBV PRINCIPLES 6×6 も新たに打ち出しました。公式記事では、投資先や起業家との関係が深まるなかで、自分たちの今の立ち位置をブランドに反映したかったと説明されています。また、ブランドカラーではユーザベース創業期の熱量を受け継ぐ意図も語られており、グループとのつながりを感じられる事例です。

参考:ユーザベース「再現性のある投資をするため、フェーズ毎にロゴもステートメントも変える──UB Venturesリブランディングの根底にある想い

松井証券

松井証券は、2022年12月にコーポレートブランドをリニューアルし、ロゴ、コーポレートスローガン、ブランドステートメントを刷新しました。新スローガンは、投資をまじめに、おもしろく。です。従来から大切にしてきた信頼感を保ちながら、投資をもっと身近で前向きなものとして伝える方向へ見直した点が特徴です。さらに、Webサイトも新ブランドに合わせてデザインを一新し、スマートフォンでの操作性や情報の探しやすさも改善しています。発信と顧客接点を同時に更新した事例です。

参考:松井証券「コーポレートブランドリニューアルに関するお知らせ 新スローガンは『投資をまじめに、おもしろく。』

まとめ

リブランディングは、ロゴやデザインの変更だけで完結するものではありません。企業が何を大切にし、誰にどのような価値を届けるのかを見直し、その考えを社内外へ一貫して伝えていく取り組みです。目的を明確にし、現状を把握したうえで、理念や表現、顧客接点まで丁寧に見直すことで、ブランドの魅力は伝わりやすくなります。さらに、社内浸透や実施後の改善まで含めて継続することが、成功へ近づく鍵になるでしょう。

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CEO
山田翔大(やまだ しょうた)
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